温泉殺人事件シリーズ② 伊豆天城温泉殺人事件

片岡鶴太郎主演の『温泉殺人事件シリーズ』の第２弾。ミステリー作家?吉村達也の「天城大滝温泉殺人事件」を原作に、温泉が大好きな警視庁の警部?志垣良雄（片岡）と志垣の部下?和久井一郎（浅利陽介）が旅先で遭遇する殺人事件の謎解きを描く。二人は湯船につかり、心と体をリラックスさせながら、事件の真相を推理する。
　　今回二人が向かったのは伊豆天城の温泉。志垣はそこで１７年前に捜査を担当した事件の関係者に再会し驚く。１７年前の事件とは、映画「伊豆の踊り子」の主役候補だった女優がビルから転落死したもの。志垣が再会したのはこの事件の元容疑者で女優?及川美月（白石美帆）と彼女のアリバイを証言した映画監督?陣内博（田中健）だ。美月は近く舞台で「伊豆の踊り子殺人事件」という芝居を上演すると話し、ぜひ見て欲しいと志垣を誘う。
　　だがその翌日、芝居の主演女優?染谷華子（尾崎愛）が殺害されて発見される。凶器は芝居で小道具として使うかんざしだった。
　　芝居の本番を前にしてリハーサルを重ねる劇団員たちには緊張した雰囲気が漂う。志垣と和久井が事件に思いを巡らせていると、現地で捜査を担当する刑事から知恵を貸して欲しいと連絡が入る。事情聴取をしたところ、劇団員全員が華子を殺したと自白したというのだ。それぞれに動機があり、全員が疑わしい。犯人を特定できない中、第二の殺人が起こるのだが???。
　　伊豆と天城の風景をふんだんに盛り込んで旅情たっぷりの本作。片岡と浅利はシリアスとコミカルな芝居をバランスよく演じ、ドラマがテンポよく進む。映画「伊豆の踊り子」と舞台「伊豆の踊り子殺人事件」が劇中劇として登場し、更なる謎の深みへといざなう。
　　白石美帆、木村了、湯江健幸、田中健がゲスト出演する。